念仏のみで往生できる機の対。『観経』下上品において、諸経の名を聞き、称名する功徳によって往生すると説かれ、最後に、仏法僧の三宝の名を聞くことにより往生ができると付属されている。善導が、『観経疏』散善義において下上品を、念仏だけでなく、法・僧の三宝を通じて念ずることによっても往生が可能な機根であると解釈したのに基づく。
【資料】『観経疏』散善義、『東宗要』三、『東宗要見聞』三
【執筆者:村上真瑞】