あんじんりつめい/安心立命
心(身)を天命に委せきり、安らかな境地を得ること。「あんじんりつみょう」「あんじんりゅうみょう」とも読む。「安身立命」から転じたものとされ、安心は仏教の語であり、「立命」は儒教の語である。禅家で用いられることが多い。儒教では、心を安らかにし、天命に身を任せ、いかなるときも動じない、という意味である。各宗派の間でその見解には相違があるが、浄土宗では総安心としての厭欣心・菩提心・別安心としての三心をもって立命する。
【資料】『投子義青禅師語録』、『天目明本禅師雑録』
【参考】石井教道『選択集全講』(平楽寺書店、一九六九)
【参照項目】➡安心
【執筆者:丸山孝立】