松の脂やにの多い部分などを束ね、これに火を点つけて照明の道具にするもの。葬儀式で用いる葬具。松明とも書く。葬儀式では導師がこれを火葬の表示として用いる。二本の炬火を用いて下炬あこの作法をおこなう。儀式で使う炬火は葦やススキ等を一握りくらい束ね、長さ二尺五寸(約七五センチ)ほどのものを紐で縛り、一方に朱紙などで炎をかたどった物をつける。手許に紙を巻いて握りとすることもある。
【参照項目】➡下炬
【執筆者:八木千暁】