衆生が極楽に生まれることができると誓われた本願のこと。すなわち阿弥陀仏の四十八願中の第十八願をいう。ここでの生因とは極楽に生まれるための原因という意。良忠は『選択集』三の章題の解釈において、「此の篇の意は、弥陀仏の四十八願に余の定散の行を以て生因本願と為さず。唯だ称名念仏を以て生因本願と為したまふことを明す」(『決疑鈔』二、浄全七・二三〇)として、「往生の本願」を「生因の本願」と置き換えている。
【参照項目】➡念仏往生願
【執筆者:兼岩和広】