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順璟

提供: 新纂浄土宗大辞典

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じゅんけい/順璟

生没年不明。新羅国の法相宗の学僧。『華厳経』の「初発心の時便ち正覚を成ず」(正蔵九・四四九下)という文を誹謗したために地獄に堕ちたといわれる人。法然は『逆修説法四七ししち日で『観経』の「深心因果」の文を釈する所で「若しこの因果に於いて疑謗を起す者はただ往生せざるのみに非ず、悪道に堕すべし。法相宗学生、新羅国順璟法師は、花厳の初発心時便成正覚之文の意を誹謗して、忽に大地破裂し、即身に地獄に堕ちたり。その穴今にあり。人是を順璟が奈洛迦と云へりと。云々。これ即ち仏の因果を信ぜずして誹謗せしが故に地獄に堕ちる人なり。哀れむべし畏るべし」(昭法全二六一)といい、これがすなわち仏の因果道理を信じないで誹謗した罪によって地獄に堕ちた人の例であると述べている。


【資料】『逆修説法』四七日(昭法全)


【執筆者:金子寛哉】