「諸宗同徳会盟」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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しょしゅうどうとくかいめい/諸宗同徳会盟
明治初期に仏教諸宗が大同団結して結成した組織。同盟会、諸宗同徳会などとも呼ばれる。神道国教化や廃仏毀釈などの圧迫を受ける中、臨済宗大隆寺韜谷と真宗興正寺摂信が中心となって僧侶を糾合する組織を作ることとなり、明治元年(一八六八)一二月に興正寺において最初の会合が開催された。議論の中心には破邪顕正が据えられ、キリスト教への対抗が会盟の基本的課題となる。同二年三月には、キリスト教の侵入を防ぐ旨の誓約書を朝廷に提出、翌月には「王法仏法不分離」「邪教研窮毀斥」「自宗旧弊一洗」などを審議題目として定めた。運動は東京、大阪、金沢へと拡大し、同五年中頃まで続いたといわれている。浄土宗からは養鸕徹定、福田行誡らが参加した。
【参考】川村覚昭「明治維新期に於ける廃仏毀釈と京都諸宗同徳会盟」(『京都産業大学日本文化研究所紀要』九、二〇〇四)、柏原祐泉『日本仏教史 近代』(吉川弘文館、一九九〇)、小川原正道『大教院の研究—明治初期宗教行政の展開と挫折』(慶応義塾大学出版会、二〇〇四)、桜井匡『明治宗教史研究』(春秋社、一九七一)
【執筆者:小川原正道】