「浄土教版の研究」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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じょうどきょうはんのけんきゅう/浄土教版の研究
藤堂祐範著。昭和五年(一九三〇)六月、大東出版社刊。善導大師一二五〇回遠忌を記念して刊行されたもので、鎌倉・南北朝・足利各時代の浄土教に関する版本・版木八八種の図録を収録。本論では、日本における印刷物の起源から始まり、日本の印書を和版と中国版の二系統に分け、和版系として春日版、高野山版など、中国版系として五山版に関する解説がなされる。さらに、図録として収録される八八種に加え、文献上のみに見られるものを合わせ計九三種の版本の書誌学的解説がなされている。春日版や高野山版に並び、京都知恩院を本拠とする浄土教版と称すべき一群の版種があることが本書により初めて指摘された。昭和五一年(一九七六)に、藤堂恭俊によって増訂新版が『藤堂祐範著作集』中として山喜房仏書林より刊行されている。この再版にあたっては、「浄土教と印刷文化」、「浄土教徒が遺せし印刷文化の足跡の一二」など、関係する五篇の論文が付録として収録されている。
【参照項目】➡浄土教版
【執筆者:市川定敬】