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「現行」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:23時点における最新版

げんぎょう/現行

活動、作為を広く意味するが、特に煩悩修道の徳目など善悪の心作用に関しては、それらの諸法が実際に発現し、活動することを指す場合が多い。Ⓢsamudācāraの訳語。それに対して可能性として起こりうるものの喚起されない状態であるのは成就、具足(Ⓢsamanvāgama)などと呼ばれる。法相唯識ではさらに種子説との連関から、果報を発現する力能である種子が縁を得ず未発現の状態であるのに対して、業報が発現すること、もしくは発現した果報そのものをいう。さらに現行果報を生じる力を阿頼耶識あらやしき種子として熏習くんじゅうするもの、すなわち能熏であるとされる。このような種子現行を生じ、現行がまた新たな種子熏習するという作用の循環は、「種子現行現行種子」と言い表され、それらは同時に一刹那の間で起こるという。


【参照項目】➡熏習種子


【執筆者:小澤憲雄】