「涇渭分流集」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:23時点における最新版
けいいぶんるしゅう/涇渭分流集
一巻。聖冏述。成立は応永六年(一三九九)。三心を具しても、往生できない場合があるという心具不生義を聖冏が論駁した書で、書名となった涇渭分流とは、涇水(濁)と渭水(清)、すなわち正流と邪流とを分別するという意味。心具不生義は、良忠門下の道光や尊観の弟子である慈観が主張し、かつて聖冏は、明徳二年(一三九一)に『心具決定往生義』を著し反論を試みた。本書では、信州善光寺南大門に住んだ名越派二祖良慶の説を取り上げ、批判を加えている。
【所収】浄全一二
【参照項目】➡心具決定往生義
【執筆者:東海林良昌】