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「往生十念」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:21時点における最新版

おうじょうじゅうねん/往生十念

一巻。伝源信撰。『長西録』では静照の著作とされるが、金沢文庫蔵本には、源信撰とする文永七年(一二七〇)頃の古写本が存在する。しかしながら、源信撰とする目録は存在しないことからも、依然判然としない。本書は、浄土願生者の臨終における行儀を七つの項目に記したもので、その内容は『往生要集』中巻の臨終行儀と『阿弥陀仏白毫観』からの極端な抜粋であり、全文にわたって一致することから、この二書の要文集録書ともいえ、その撰述意図の独自性は認めがたい。


【所収】佐藤哲英『叡山浄土教の研究』資料編(百華苑、一九七九)


【参考】佐藤哲英『叡山浄土教の研究』研究編(百華苑、一九七九)、奈良弘元「静照の往生思想」(『日本大学人文科学研究所研究紀要』二九、一九八四)


【執筆者:和田典善】