「明心」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:34時点における最新版
みょうしん/明心
文永六年(一二六九)—建武三年(一三三六)六月二七日。字は良慶。京都の入江三位入道の子。名越派派祖良弁尊観の弟子。名越派二世。天台・真言・浄土を修学する。正和二年(一三一三)七月尊観から付法を受け、信濃国善光寺南大門の月形房談義所で布教した。三心を具えても往生するとは限らないとする「心具不生義」を主張し、さらに『選択集』によって解釈することが肝要であるとも主張した。門弟には良山妙観・円真・刑部阿闍梨等がいる。著書に『果分不可説』『口伝題下』等がある。
【資料】『開題考文抄』『選択口筆』(共に続浄一〇)、『浄土惣系図』(野村恒道・福田行慈編『法然教団系譜選』青史出版、二〇〇四)
【参考】玉山成元「浄土宗名越派の確立について」(『藤原弘道先生古稀記念史学仏教学論集』藤原弘道先生古稀記念会、一九七三)
【執筆者:𠮷水成正】