「専修念仏」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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せんじゅねんぶつ/専修念仏
阿弥陀仏の浄土へ往生するために、他の行をまじえず、ただひたすら称名念仏を修すること。法然は『選択集』二において、善導の『往生礼讃』に基づいた上で「私に云く、この文を見るに、いよいよすべからく雑を捨てて専を修すべし。あに百即百生の専修正行を捨てて、堅く千中無一の雑修雑行を執せんや」(聖典三・一一三/昭法全三一七)とし、『浄土宗略抄』では「正行を行ずる者をば専修の行者といい」(聖典四・三六四/昭法全六〇一)とし、また『津戸の三郎へつかわす御返事』では「専修というは念仏なり」(聖典四・五一五/昭法全五六八)としており、専修とは五種正行、さらにはその中でも特に称名念仏を専ら修することとする。
【資料】『和語灯録』「大胡の太郎実秀が妻室のもとへつかわす御返事」、『決疑鈔』二、『直牒』四
【参照項目】➡専修・雑修
【執筆者:長尾隆寛】