「七覚支」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:26時点における最新版
しちかくし/七覚支
さとりを得るための七つの修行方法。三十七菩提分法に収められる。Ⓢsaptabodhyaṅgaなどの訳語で、七菩提分とも呼ばれる。七覚支は①念覚支(心に思いをとどめること)②択法覚支(法を弁別すること)③精進覚支(善法に専心すること)④喜覚支(欲望を離れて喜びが生じること)⑤軽安覚支(心身が軽快になること)⑥定覚支(心が定まること)⑦捨覚支(心が平等になること)の七。『瑜伽論』二九では、これら七法が、止観の瞑想において修習されるべきものであり、択法・精進・喜は観において、軽安・定・捨は止において修されるべきもので、また念はそのどちらにも通じるものとされる。このような七覚支について、それぞれの定義やどのようにさとりと関わるのかについて、論書において一致した見解はなかったようである。ただし、七覚支が無漏の法、すなわちさとりを得るための実践とされることは共通しているといえる。
【資料】『法蘊足論』覚支品、『瑜伽論』声聞地
【参照項目】➡菩提分法
【執筆者:石田一裕】