「化菩薩」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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けぼさつ/化菩薩
衆生の救済教化を目的として、仏・菩薩が神力により化作した菩薩のこと。理論的な根拠は『俱舎論』智品や『瑜伽論』菩薩地の威力品に詳しい。浄土教においては観音・勢至菩薩による化作、二十五菩薩来迎などが有名。例えば『観念法門』護念増上縁には、「無量寿仏、無数の化仏を化作し、観音大勢至も亦た無数の化身を作して、常に此の行人の所に来至したまう」(浄全四・二二八下/正蔵四七・二五上)と説かれる。また同書には『十往生阿弥陀仏国経』を出典として「若し人有りて専ら西方の阿弥陀仏を念じて往生を願ぜば、我今より已去、常に二十五の菩薩をして行者を影護せしめ…」(浄全四・二二九上/正蔵四七・二五中)などとも説かれる。
【参考】齊藤隆信『経文傍訳5 浄土宗読誦聖典』(四季社、二〇〇二)
【参照項目】➡化仏
【執筆者:中御門敬教】