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「本誓偈」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:33時点における最新版

ほんぜいげ/本誓偈

阿弥陀仏に向けた回向文。日常勤行などで唱える偈文。本誓とは阿弥陀仏がその昔、因位の法蔵比丘びくであったときにおこした誓願であり、偈とは一句の字数を均一にした韻文である。「弥陀本誓みだほんぜいがん 極楽要門ごくらくしようもん 定散等回向じょうさんとうえこう 速証無生そくしょうむしょうしん」(聖典二・四/浄全二・一上)。これは善導の『観経疏』玄義分の劈頭にある十四行偈発願帰敬偈)から抜粋したものである。阿弥陀仏がその因位の法蔵比丘であったとき発した四八の誓願、それは極楽往生のための肝要な法門である。心を集中させて修める善行も、心が散り乱れたままで修める善行も、ともにこれを行って往生浄土のために回向し、すみやかに往生して無生の身、すなわち悟りを証得しよう、という定善散善諸行浄土往生のためにふりむける回向の偈である。


【執筆者:齊藤隆信】