「八宗綱要」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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はっしゅうこうよう/八宗綱要
二巻。『八宗綱要抄』とも。凝然撰。文永五年(一二六八)成立。仏教教理および仏教東漸の概要を述べた後、俱舎宗・成実宗・律宗・法相宗・三論宗・天台宗・華厳宗・真言宗のいわゆる南都六宗と平安二宗を合わせた八宗についてその歴史と教理を概説している。古来、仏教教理の肝要を巧みにまとめた書として広範に読まれてきた。著者凝然は、最後に禅宗と浄土宗について簡略に言及するが、あえてこの両宗を独立した一宗と見なさないように本書を編集していると想定される。
【所収】仏全三
【参考】平川彰『八宗綱要 上・下(仏典講座三九上・下)』(大蔵出版、一九八〇・八一)、鎌田茂雄『八宗綱要—仏教を真によく知るための本』(講談社学術文庫五五五、一九八一)、大久保良峻『新・八宗綱要—日本仏教諸宗の思想と歴史』(法蔵館、二〇〇一)
【執筆者:編集部】