「百八煩悩」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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ひゃくはちぼんのう/百八煩悩
一〇八種の煩悩。定義は諸説あるが、九十八随眠と十纏を合わせた一〇八個の煩悩とするのが一般的である。九十八随眠とは有部の煩悩の分類法で、一〇個の煩悩、すなわち貪・瞋・無明(痴)・慢・疑・有身見・辺執見・邪見・見取・戒禁取をそれぞれ三界に分配し、さらに煩悩がどのように断ち切られるのか、という観点から九八種に分類したものである。それに十纏、すなわち無慚・無愧・嫉・慳・掉挙・悪作・惛沈・睡眠・忿・覆の一〇種の煩悩を加えて、計一〇八とする。おおよそこの一〇八の煩悩が、我々の断つべきすべての煩悩といえる。
【参照項目】➡煩悩
【執筆者:石田一裕】