「秘密」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:31時点における最新版
ひみつ/秘密
奥深くて容易に知ることができないこと、あるいは人に知らせないこと。また密意と同義語で、教えに隠された真の意図のこと。後者はⓈsaṃdhiに対応する。『大智度論』四(正蔵二五・八四下~五上)などでは仏の教えには秘密と現示の二種があるとし、『摂大乗論』中(正蔵三一・一四一上~中)では仏が教えを説いたときの意図として令入秘密・相秘密・対治秘密・転変秘密の四種秘密(あるいは四秘密)を説く。また秘密の語はとくに密教で用いられ、密教は秘密教の略称ともされ、真言宗の念仏を秘密念仏ともいう。
【執筆者:石田一裕】