「答浄土四十八問」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
Seishimaru (トーク | 投稿記録) 細 (1版 をインポートしました) |
|
(相違点なし)
|
2018年3月30日 (金) 06:30時点における最新版
とうじょうどしじゅうはちもん/答浄土四十八問
一巻。袾宏著。明・万暦一二年(一五八四)成立。本書は、居士である徳園が袾宏に対して質問する形で展開し、計四八問答より成る。内容は、十善戒の修行によって天に生まれるには発願の必要はないが、極楽に生まれるには発願が必要であること、また、理の一心と事の一心の難易の違い、『十疑論』に基づいて不浄観の修行をしても観仏をしなければ浄土往生ができないこと、『般舟三昧経』の観仏による見仏は難しいが、『無量寿経』に説く念仏によって往生するのは易しいことなど、行による往生の難易などが主に論じられている。本書には三教合一、華厳浄土思想といった著者の思想を読み解くことができる。
【所収】続蔵六一
【参考】荒木見悟『雲棲袾宏の研究』(大蔵出版、一九八五)
【執筆者:肖越】