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「畜生」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:29時点における最新版

ちくしょう/畜生

鳥や獣といった動物、さらに虫や魚をも含む人間以外の生き物を意味する語。また家畜を意味することもある。Ⓢtiryañcの訳語で、傍生ともいわれる。Ⓢtiryañcはもともと水平を表す語であり、それが直立して進む人間に対し、水平に進む獣を意味する語に用いられるようになった。畜生は五道あるいは六道の一つであり、地獄餓鬼とあわせて三悪道三悪趣)と呼ばれ、前世の悪しき行いによって生まれ変わるものである。ただし『阿弥陀経』には、極楽に飛ぶ鳥がそのようにして生まれたのではなく、法を広めるために阿弥陀仏によって現し出されたと説かれており、また極楽には三悪道が存在しないことが示されている。これは『無量寿経』も同様であり、極楽には悪業の報いとして生まれた畜生は存在しないとされる。


【参照項目】➡悪趣三悪趣六道輪廻


【執筆者:石田一裕】