—天和元年(一六八一)一一月四日。楽蓮社信誉。字あざなは善也。俗性は鶴田氏。江戸の人。覚冏のもとで出家して、一六歳で川越蓮馨寺に修学し、八世存龍より宗戒の両脈を伝授。その後増上寺二五世智哲に師事し、布薩戒を伝授。寛文九年(一六六九)一〇月、若狭国の酒井忠直の招きにより西福寺に住して、諸堂の修築と庶民の教化につとめ、天和元年一一月四日に西に向き端坐念仏して寂した。
【資料】『鎮流祖伝』八(浄全一七)
【執筆者:田中芳道】