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「生飯偈」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:24時点における最新版

さばげ/生飯偈

与えられた食物の一部を餓鬼鬼神に施すために唱える偈文。「汝等鬼神にょとうきじんしゅ 我今施汝供がこんせにょく 此食遍十方しじきへんじっぽう 一切鬼神いっさいきじんく」。『百丈清規』六(正蔵四八・一一四五上)に「出生想念偈」として出る。鬼神餓鬼に呼びかけ、自分の食の一部を施すことで、皆飽食して飢苦を離れるようにとの意。『諸回向宝鑑』の施餓鬼法に「生飯之偈」(一・三〇オ)とあり、「此食」を「七粒」、「鬼神供」を「鬼神衆」として「出生さんば」(二・一七ウ)と偈題する。鬼子母神説話に由来するため鬼神という。じき作法では飯を少し別の器に分けてこの偈を唱え、生飯台に献じるときにも唱える。また施餓鬼会にも用いる。


【参照項目】➡生飯


【執筆者:巖谷勝正】