「経家」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:22時点における最新版
きょうけ/経家
釈尊が説いた教説を経典として結集した仏弟子をいう。知円『涅槃経疏三徳指帰』には「経家とは即ち阿難、是れ結集の経家なり」(続蔵三七・三一六下)として具体的に阿難を指し、仁岳『首楞厳経集解熏聞記』には「経家とはすなわち結集人なり」(続蔵一一・七〇八上)として結集した仏弟子全体を指している。経典中にみられる「如是我聞」や「作礼而去」「仏告阿難」などの説明語は経家自身のことばであるとされる。また「論家」「釈家」という語もあり、論家とは経文の意味を明らかにし、論を作って仏法を広めた人師を指し、釈家とは経論を解釈して著述を著した人師を指す。また釈家は広く仏門に入った人を指すこともある。
【執筆者:沼倉雄人】