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「阿弥陀経句解」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:17時点における最新版

あみだきょうくげ/阿弥陀経句解

一巻。元・性澄(一二六五—一三四二)撰。後序に「至正元年(一三四一)…性澄後叙」(続蔵二二・五四九下)とあり、この時期の成立か。性澄は天台学だけではなく、密教にも通じ、晩年には浄土教に対する志を篤くしたという。本書は、天台教学の五重玄義に基づき、『阿弥陀経』を注釈するもの。極楽往生のためには念仏することを勧めるが、極楽を自らの心に具わる世界と位置づけたり、『阿弥陀経』の「一心」について理の一心と事の一心の二つの側面から解釈しつつ、理・事不二の境に遂げる念仏定善であると示すなど、天台教学の影響が随所にみられる。


【所収】続蔵二二


【参考】望月信亨『中国浄土教理史』(法蔵館、一九四二)


【執筆者:肖越】