「吉水正統系譜略」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:35時点における最新版
よしみずしょうとうけいふりゃく/吉水正統系譜略
養鸕徹定撰。明治一〇年(一八七七)刊。本書は緒言、京都四箇本山の伝書と歴代、諸伝抄出からなり、阿号考を付す。京都四箇本山にもそれぞれ所伝の譜脈があり、伝法は関東に限るものではないことを明かす。知恩院では宮門跡に伝授していた譜脈を用いて法然—聖光—源智—良忠—道宗(以後歴代)としたことから譜脈論争が起こり、福田行誡は明治一八年(一八八五)八月に『譜脈私案』を執筆して『吉水正統系譜略』を批判し、徹定も同月に『答弁譜脈私案』を草して行誡の許に送り自説を弁護した。
【所収】『平成新修福田行誡上人全集』五(USS出版、二〇一一)
【参考】井川定慶「行誡上人と浄土宗伝法沿革」(『龍谷大学論叢』二九三、一九三〇)、恵谷隆戒「近世浄土宗伝法史について」(佛大紀要四一、一九六二)、藤堂恭俊「福田行誡和上と『蓮門類聚経籍録』」(『浄土教の思想と文化』佛教大学、一九七二)
【執筆者:石川達也】