「布薩式弁正」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:32時点における最新版
ふさつしきべんしょう/布薩式弁正
一巻。西山派の南楚撰。寛文元年(一六六一)の刊本が存在する。本書は法然述と伝えられる『浄土布薩式』二巻が偽撰であることを指摘し、論評したもの。『浄土布薩式』について、題名、撰号、そして十六科を取り上げ一つ一つ批評を加えている。その中、題名について『浄土布薩式』の内容が広と略の布薩式と十二門の戒儀を混雑して授戒の法としているところを指摘し、この部分だけでも十分に偽作であることが分かるとしている。南楚は『浄土布薩式』の成立年代について、吉田兼好『徒然草』を論拠とし、兼好の在世前後、あるいは聖冏在世以降という二説を挙げている。本書に反駁する書に鎮西派の輪超『布薩式弁正返破論』四巻がある。
【所収】続浄一三
【執筆者:髙津晴生】