「不化衆生戒」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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ふけしゅじょうかい/不化衆生戒
『梵網経』に説かれる四十八軽戒のうちの第四五戒。仏弟子たる者は常に大悲心をめぐらせて、誰の住居であろうとあらゆる家屋に立ち入り、あらゆる人々にまみえては、「汝等は三帰十戒を受けるがよい」と唱えるべきであり、あらゆる畜生に出会っては、心に念じながら「菩提心を発せ」と口に言うべきであるとする。しかも菩薩たる者は山林川野に至るあらゆる場所で、あらゆる衆生に菩提心を発させるべきであるとする。菩薩がもし衆生教化をしないというのであれば軽垢罪に当たるとしてこれを制する。
【参考】石田瑞麿『仏典講座一四 梵網経』(大蔵出版、一九七一)
【執筆者:袖山榮輝】