「十願発心記」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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じゅうがんほっしんき/十願発心記
一巻。千観撰。応和二年(九六二)成立。述意・釈文・料簡の三段から成り、一段では著者が十願を発すにいたった趣意を九つの問答を設けて論じ、二段では菩薩の大願には総願と別願があることを説き、その後、十願をあげ、その一々に釈文と問答を配している。三段では十願に対する一二の問答をもって構成されている。その特徴は、第一・二願で往相・還相を説き、それ以降は衆生救済のための具体的内容が示されている。
【所収】佐藤哲英『叡山浄土教の研究』資料編(百華苑、一九七九)
【参考】奈良弘元『初期叡山浄土教の研究』(春秋社、二〇〇二)
【執筆者:和田典善】