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しょうでん／聖伝

—慶長一五年（一六一〇）一月一八日。見蓮社奉誉。百万遍知恩寺三二世。『浄源脈譜』『総系譜』には昇蓮社奉誉とあり、『下谷幡随院志』には昇蓮社聖誉とある。山城国鳥羽の人。俗姓は藤原氏。幼くして範誉に師事し、鎌倉光明寺において宗乗を究めた。その後、八幡（京都府）正法寺において教線を張り、次いで知恩寺に住持した。豊臣秀吉の帰依が篤く、天正一八年（一五九〇）にその援助を得て寺域を一条小川の西から土御門に移し、応仁の乱後の荒廃を復興した。山内慶雲院、姫路正法寺は聖伝の建立で、慶雲院において没した。

【資料】『百万遍知恩寺誌要』『下谷幡随院志』（共に浄全二〇）、『浄源脈譜』『総系譜』（共に浄全一九）

【執筆者：今井英之】