九巻。『観経四帖疏弘深抄』ともいう。実導仁空著。著者は西山流本山義を創始した人物で、本書は講説を筆録した『観経疏』の注釈書である。永和元年(一三七五)から至徳元年(一三八四)にかけて撰述された。叡山浄土教の本覚思想の影響が指摘されている。
【所収】『天台宗全書』四
【執筆者:東海林良昌】