「刹那」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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− | 時間の最小単位。Ⓢkṣaṇaの音写語。念と訳されることもある。一[[刹那]]が具体的にどれほどの時間を指すかは論書の中でも異説がある。一説では一昼夜すなわち二四時間が六四八万[[刹那]]とされ、これによれば一[[刹那]]は約七五分の一秒となるが(『[[婆沙論]]』[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V27.0701b.html 正蔵二七・七〇一中])、指をはじく間に六四[[刹那]] | + | 時間の最小単位。Ⓢkṣaṇaの音写語。念と訳されることもある。一[[刹那]]が具体的にどれほどの時間を指すかは論書の中でも異説がある。一説では一昼夜すなわち二四時間が六四八万[[刹那]]とされ、これによれば一[[刹那]]は約七五分の一秒となるが(『[[婆沙論]]』[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V27.0701b.html 正蔵二七・七〇一中])、指をはじく間に六四[[刹那]]が経過する([http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V27.0701b.html 同])などとも説かれる。しかし一[[刹那]]が時間の最小単位であるということについては一致している。また『[[往生論註]]』([http://jodoshuzensho.jp/jozensearch_post/search/detail.php?lineno=J01_0236 浄全一・二三六下]/[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V40.0834c.html 正蔵四〇・八三四下])では異説として、[[一念]]を六〇[[刹那]]とし、[[刹那]]と念とが異なるという説を示している。 |
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【執筆者:石田一裕】 | 【執筆者:石田一裕】 |
2018年9月17日 (月) 10:08時点における最新版
せつな/刹那
時間の最小単位。Ⓢkṣaṇaの音写語。念と訳されることもある。一刹那が具体的にどれほどの時間を指すかは論書の中でも異説がある。一説では一昼夜すなわち二四時間が六四八万刹那とされ、これによれば一刹那は約七五分の一秒となるが(『婆沙論』正蔵二七・七〇一中)、指をはじく間に六四刹那が経過する(同)などとも説かれる。しかし一刹那が時間の最小単位であるということについては一致している。また『往生論註』(浄全一・二三六下/正蔵四〇・八三四下)では異説として、一念を六〇刹那とし、刹那と念とが異なるという説を示している。
【執筆者:石田一裕】