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鞨鼓

提供: 新纂浄土宗大辞典

かっこ/鞨鼓

雅楽に用いられる三鼓(鞨鼓太鼓鉦鼓)の一つ。羯鼓とも書く。主に唐楽とうがくに用いられ、奏者は合奏の指揮役をかねる。長さ約三〇センチメートル、径約一五センチメートルの木製の鼓胴の両側に、径約二三センチメートルの鉄の輪に馬の皮を張り、胡粉で白く塗ってある鼓面をあて、革製の調緒しらべおで締めた鼓。これを台の上に乗せ、唐木のばちを両手に持って打ち鳴らす。基本奏法は両手で打つ「諸来もろらい」、片手で打つ「片来かたらい」「せい」があり、これらを組み合わせた奏法が「鞨鼓八声かっこはっせい」として奈良時代、光仁天皇のときに定められた。


【資料】安倍季尚『楽家録』一七・六一〇、『覆刻日本古典全集』(現代思潮社、一九七七)


【参照項目】➡雅楽楽行事太鼓鉦鼓


【執筆者:八木千暁】