迦才浄土論余暉鈔
提供: 新纂浄土宗大辞典
かざいじょうどろんよきしょう/迦才浄土論余暉鈔
五巻。金戒光明寺四一世(『浄源脈譜』によると四〇世)知俊撰。宝暦二年(一七五二)の作。迦才の著作である『浄土論』の唯一の注釈書。序によると、慈愍三蔵恵日の教義が不明であったため、慈愍流に属するとみなされていた迦才の『浄土論』を注釈することによってそれを知ろうと試みたものという。ただし、迦才を慈愍流の法系に配置するのは必ずしも妥当ではない。内容としては、一巻は全体の概略を述べており、二巻以下は『浄土論』各章の内容を逐語解釈している。
【所収】続浄七
【資料】『黒谷誌要』(浄全二〇)、『浄源脈譜』(浄全一九)
【参考】名畑応順『迦才浄土論の研究』(法蔵館、一九五五)
【参照項目】➡浄土論二
【執筆者:工藤量導】