本山や大寺院の住職をさすことば。「かんじゅ」「かんしゅ」とも読む。また貫首・管主とも書く。元来、貫籍かんじゃく(本籍)の上首の意味で、戸籍の筆頭者のことをいったが、転じて一門のかしらをさすようになった。仏教では一宗一派の頭領のことをいうようになり、特に天台座主をさしたことに始まる。現在では一般に大寺院や由緒寺院の住職の敬称として用いられている。
【資料】持阿良心『授手印決答受決鈔』下(浄全一〇)
【執筆者:𠮷水成正】