『無量寿経』の下巻にある「東方諸仏国」以下の五言四句三〇偈をいう。往覲おうごん偈、東方偈ともいう。釈尊による正頌であり別讃とされ、釈尊が阿弥陀仏の威神功徳を、長行じょうごうをもって讃歎した後、重ねて偈頌をもって讃歎するところから、『科図本 無量寿経』や『無量寿経合讃』などでは重頌といい、浄土宗一般には讃重偈といい、浄土真宗ではこれを東方偈という。善導の「初夜礼讃偈」にも引用される(浄全四・三六一上~二上/正蔵四七・四四一上~下)。
【執筆者:大澤亮我】