観覚
提供: 新纂浄土宗大辞典
かんがく/観覚
一二世紀頃、生没年不明。智鏡房、観覚得業、ひさしの得業(『四十八巻伝』『四巻伝』『琳阿本』)、寛覚(『十巻伝』)等ともいう。美作国菩提寺院主観覚得業(『私日記』)。法然の母(秦氏)の弟で叔父にあたり、法然が九歳の時、はじめての師となった。法然が一五歳の時、更なる学問を奨励して比叡山へ登らせた。伝記等では、観覚をはじめ、黒谷の慈眼房叡空、華厳宗の鏡賀法橋、法相の蔵俊等は法然所学の師であったが、皆、後に法然の弟子となったと伝える。
【資料】『醍醐本』(法伝全七八七~九)、『四十八巻伝』二・三・五(聖典六・一三~一五・一八・四八)、『十巻伝』(法伝全六五四~六三)
【執筆者:米澤実江子】