二巻。伝法然作。上巻は序文と「苦楽のどちらを求めるのか」など一二の問答を配し、自分の心に対して自問自答する形式で説く。下巻は第十八願の詳しい語釈を含む弥陀の本願に関する一五の問答となっている。『長西録』には法然の著作とあるが、文雄『蓮門類聚経籍録』下では「偽妄濫真類」として収められている。現在は後世の偽撰であろうと考えられている。
【所収】昭法全九六四
【執筆者:曽田俊弘】