一三世紀頃、生没年不明。台密系の人で法然教団に属した僧。『七箇条制誡』の一六三番目に署名した。『法水分流記』等の源智門下にも蓮寂の名が見えるが、『七箇条制誡』署名の蓮寂は、坂本求法寺・西教寺に台密事相の書写本を残した蓮寂であり、源智門下の蓮寂とは同一人ではないともいわれる。
【参考】大谷旭雄「『七箇条起請文』に署名した蓮寂について」(『法然浄土教とその周縁』坤、山喜房仏書林、二〇〇七)
【執筆者:笠島崇信】