芳泉寺
提供: 新纂浄土宗大辞典
ほうせんじ/芳泉寺
長野県上田市常磐城。松翁山円覚院。長野教区№一二五。慶長五年(一六〇〇)、上田城主となった真田信之が、往古よりこの地にあった常福寺を菩提寺と定めたが、元和八年(一六二二)、信之は松代藩へ転封。替わって小諸藩主仙石忠政が藩主となると、常福寺を移転させ、仙石家の菩提寺宝仙寺を小諸から遷した。宝仙寺の開山は勤誉恵頓。三世心誉霊恕の代には芳泉寺と記されたようである。なお信之の正室小松姫(本多忠勝の娘で徳川家康の養女)の墓があり、仙石家霊廟とともに上田市の史跡に指定されている。
【資料】『蓮門精舎旧詞』二六
【参考】『長野県史 通史編四 近世一』(長野県、一九八七)、『信州の仏教寺院』二(郷土出版社、一九八六)
【執筆者:袖山榮輝】