みずからそこない、他者をもそこなわせること。自利利他の反対語。自障障他も同義。善導は『般舟讃』に、諸仏の教行によらず自身の業にまかせることを、「此の貪瞋の火を縦ほしいままにすれば、自損し、他人を損す」(浄全四・五二九上~下)といい、また『往生礼讃』に、雑修の者について「楽ねがって雑縁に近づきて、往生の正行を自障障他す」(浄全四・三五七上)という。
【参照項目】➡自利・利他
【執筆者:市川定敬】