結果が生じるための条件。ⓈpratyayaⓅpaccayaの訳で、有部では因縁・等無間縁・所縁縁・増上縁の四縁を説く。また識の対象である所縁(Ⓢālambana)の略としても用いられる。また、特に過去世から続く結びつき(宿業)も縁と呼ばれ、「袖振り合うも多生の縁」などと用いられる。善導は『観経疏』定善義において、阿弥陀仏と念仏者の結びつきを、親縁しんえん・近縁ごんえん・増上縁の三縁で説明している。
【参照項目】➡因縁一、宿業、三縁
【執筆者:小澤憲雄】