無的
提供: 新纂浄土宗大辞典
むてき/無的
一
生没年不明。英蓮社信誉了賢。応永年間(一三九四—一四二八)に山中村(東京都板橋区仲町)で人々を教化するために孤雲山慶学院乗蓮寺を創建したと伝えられる。乗蓮寺は天正一九年(一五九一)一一月徳川家康より一〇石の朱印地を下賜され、朱印寺となる。現在の乗蓮寺は、安土桃山時代末期に旧中山道沿い仲宿へ移転後、さらに道の拡張に伴って赤塚の地(赤塚城二の丸跡)に移転し、山号も赤塚山と称している。
【資料】『新編武蔵風土記稿』(歴史図書出版社、一九六九)、『蓮門精舎旧詞』二〇(続浄一八)
【参照項目】➡乗蓮寺
【執筆者:伊藤弘道】
二
—天文二二年(一五五三)二月八日。念蓮社専誉。天文一三年(一五四四)に伊豆国那賀郡宇久次村に乗船山宗徳寺を創建、開山となる。
【資料】『蓮門精舎旧詞』一八(続浄一八)
【執筆者:伊藤弘道】
三
天文一六年(一五四七)—元和五年(一六一九)一月二五日。念蓮社専誉。慶長五年(一六〇〇)江戸神田水車に一心山珠水院専念寺を建立した。同寺は天和二年(一六八二)一二月二八日類焼し、翌年閏五月駒込千駄木に移った。
【資料】『蓮門精舎旧詞』二〇(続浄一八)
【執筆者:伊藤弘道】
四
—元和九年(一六二三)八月二三日。寂蓮社晃誉。天正七年(一五七九)武蔵国豊島郡青山原宿村(東京都港区)に寂静山唯心院高徳寺を建立、境内二八五〇坪を有し開山となる。
【資料】『蓮門精舎旧詞』一九(続浄一八)
【参照項目】➡高徳寺
【執筆者:伊藤弘道】