ほうねんしょうにんめぐみのつきかげ/法然上人恵月影
人形浄瑠璃の演目。大正一五年(一九二六)一一月六日より文楽座にて上演され人気を博した。台本は漆間徳定作。開宗七五〇年にあたり、『四十八巻伝』を骨子に法然の伝記を一〇段の題目にまとめた作品。当時の文楽座は大阪市東区の御霊神社境内にあったが、この芝居の千秋楽翌日一一月二九日に文楽座は全焼した。唯一、法然の人形の首(天狗弁作)だけが残ったという。現在この首は誕生寺に納められている。
【所収】法伝全
【参考】漆間徳定『法然上人恵の月影』(第一歩社、一九二六)
【参照項目】➡漆間徳定
【執筆者:宮入良光】