明福寺
提供: 新纂浄土宗大辞典
みょうふくじ/明福寺
東京都江戸川区江戸川。天川山寂光院。東京教区№二五九。文明年間(一四六九—一四八七)の創建。開山は岌公。関東より帰洛しようとした親鸞は、嘉禄二年(一二二六)六月この地に立ち寄り草庵を建て、安貞二年(一二二八)まで住したという。文明年間に岌公が荒廃した旧跡に再興し浄土宗に改宗した。親鸞堂に安置される坐像は、親鸞自らが池の水に映る姿を見て刻んだものと伝え、境内にはその池、「鏡ヶ池」がある。また太子堂には、親鸞所持とされる聖徳太子自作と伝える一六歳時の太子像を安置する。
【資料】『浄土宗寺院由緒書』上(『増上寺史料集』五)、『新編武蔵風土記稿』二(雄山閣、一九九六)
【執筆者:福田行慈】