手水舎などで、手を洗うときに用いる偈文。『諸回向宝鑑』二には遣手水時文として「以水洗手いすいせんしゅ 当願衆生とうがんしゅじょう 得清浄手とくしょうじょうしゅ 受持仏法じゅじぶっぽう 呪に曰く唵主伽羅耶莎訶おんしゅぎゃらやそこ」(二一ウ)とある。水で手を洗い、きよらかな手になって仏法を正しく持たもつことができるように願うの意。『八十華厳』一四には「以水盥掌いすいかんしょう 当願衆生 得清浄手 受持仏法」(正蔵一〇・七〇下)とある。
【資料】『六十華厳』七(正蔵九・四三一中)
【参照項目】➡盥漱偈
【執筆者:中村瑞貴】