しょうよくちそく/少欲知足
小欲知足とも。欲望が少なく、わずかなもので満足すること。まだ得ていないものに対して、欲を起こさないことを小欲、得たものについて少なくとも悔やまないことが知足。同様の慣用表現に、喜足小欲、無欲知足がある。また『無量寿経』(聖典一・二三五/浄全一・一二)では法蔵比丘(菩薩)の修した行として小欲知足が挙げられている。法然は『七箇条制誡』において、「貪ということについて喜足小欲の貪あり、不喜足大欲の貪あり。今浄土宗に制するところは不喜足大欲の貪煩悩なり」(聖典四・三三五)として、少欲知足の大切さを述べている。
【執筆者:南清隆】