三重県伊勢市中之町。栄松山知鑑院。伊勢教区№二四〇。慶長八年(一六〇三)逆雲順公記空禅の開山。延宝六年(一六七八)三月、徳川家康の孫で豊臣秀頼の正室千姫の菩提を弔うため、知恩院三七世玄誉知鑑が中興した。安永三年(一七七四)八世月遷のとき堂宇を修築したが、明治一四年(一八八一)の火災のため、当時焼失を免れたのは、現在県の文化財指定となっている経蔵と山門のみである。同二六年に現在の堂宇が再建されている。
【資料】『蓮門精舎旧詞』一五(続浄一九)
【執筆者:水谷浩志】