一九世紀前半頃、生没年不明。字あざなは墨庵。江戸山谷瑞泉寺の住職。享和元年(一八〇一)、東海道から近畿を漫遊して『雲遺文蔚』五巻を著し、酒井抱一(琳派画家)・月僊(浄土宗画僧)・雲室(浄土真宗画僧)・司馬江漢(洋風画家)・谷文晁(画家)ら数十人の画を付して刊行した。著書は上記の他に、『元亨釈書補玷』一二巻・『墨庵夜話』などがある。
【執筆者:大屋正順】