名号を心に堅持して忘れないこと。『阿弥陀経』に、阿弥陀仏の名号を一日乃至七日、一心不乱に執持すれば、臨終に阿弥陀仏が諸菩薩と共に来迎すると示される。法然は『阿弥陀経釈』にこれを釈して「執持名号とは、これ正修念仏なり」(昭法全一三五)と解し、阿弥陀仏に心を専注しつつ、名号を称えることと示している。浄土真宗では、執持を一心の信心と解す。
【執筆者:粂原恒久】