しかじょうもんどう／四箇条問答

伝法然撰。「名号の勝徳と本願の体用」という題名が付されている場合もある。冒頭には「或人云、阿弥陀仏の慈悲名号、余仏に勝、幷本願の体用の事」（昭法全六九九）とある。『西方指南抄』中末所収。前文と四つの問答で構成され、阿弥陀仏の本願について議論されている。前文では、別願について、諸仏の慈悲よりも阿弥陀仏の慈悲のほうが勝れていることを説く。第一問答・第二問答では、本願に「体」と「用」があることと、おのおのの内容を述べている。第三問答では、仮に法蔵の昔の願に心をかけずとも、称名すれば自然と本願に心が向かうことを説く。第四問答では、本願と本誓の違いが指摘される。

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【所収】昭法全、『親鸞聖人真蹟集成』五（法蔵館、一九七三）

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【執筆者：角野玄樹】